鷹・工藤監督「正直言うと工夫がない」 沈黙した打線に珍しく苦言呈す
本拠地初登板で8回1失点のレイに「申し訳ない」
■ソフトバンク 1ー1 広島(10日・PayPayドーム)
ソフトバンクは10日、PayPayドームでの広島戦に1-1で引き分けた。先発のコリン・レイ投手は8回1失点の好投を見せたが、打線が広島の先発・玉村昇悟投手に手を焼き、8回に同点に追いつくのがやっと。その後の勝ち越しの好機も生かせず、試合後の工藤公康監督は「工夫がない」と珍しく語気を荒げた。
広島の先発・玉村に6回までほぼ完璧に抑えられた。7回も森浦の前に中軸が3者凡退。試合後の工藤監督はコーチ陣に怒りの矛先を向けた。
「正直言うと、工夫がない。同じように打ち取られて、同じようにカウントを取られて。そこは早め早めに絶対に何を振っちゃいけないのか、バッティングコーチがちゃんと言わないと。チームとして何を打ちに行くのか、なかなか対戦しない投手に個人で打ちにいっては難しい。チームとしてどうするかを作らないとね」
8回に三森大貴の活躍で同点に追いつき、なおも1死三塁。この勝ち越しのチャンスを生かせず、9回のサヨナラ機も得点なく終わった。
「もう1点というところに関しては僕らの責任だと思います。あそこで打つという選択だけではなくスクイズもできたわけだから、それができなかったのはレイに申し訳ない。チームとして、しっかり作戦を取れなかった反省はあります」
1勝2分で終わった広島戦。「最後のカードでしっかり勝ち越せるように」。指揮官は気持ちを切り替えて、交流戦の締めに向かっていく。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)