独立リーグからNPB復帰を目指す元燕・由規 開幕から無傷の7連勝できたワケ

インソールで変わった下半身の意識や日焼け止めを使って体のケア

 西武から埼玉武蔵に派遣されているトレーナーさんに紹介してもらったインソールを試したことをきっかけに、足型を取って入れています。それによって体重移動の方向性を矯正できるようになりました。今までも試したけど、合わなくて……。疲れたり、逆に負担がかかったりする感じだったんですけど、今回、紹介してもらったものがフィットしているんです。

 そのハマったインソール。今まではスパイクにしか入れてなかったのですが、普段から矯正をしてみようと思い、ウエイトトレーニングの時もインソールを入れ替えて意識するようにしていて。ちょっとしたことだけどそこがすごくしっくり来ています。

 初めてしっくりきたことで、自分の中で、一層、興味が湧き、視点が変わりました。それもいい方向に変わっているのかもしれない。今まで肩を意識しなくてはいけなかったのが、どんどん下半身に意識がまわって、そこ(下半身)が疲れたら肩に負担が来るし、フォームのバランスのずれも出てくる。それによってどこにずれが出てきたのかも明確になります。結果よりも何より、投げている感覚が良いですね。

 夏場になると体がしんどいのは間違いありません。その中で、試合の時の準備というよりは、試合に入るまでの準備をしっかりするようにしています。例えば、日頃からエアコンに当たりすぎないようにするとか、涼しいところばかりにいすぎないとか。ちょっとしたことですが、日焼け止めを塗って負担を軽減したりとかしています。

 チーム状況はきっと昨年も良かったとは思いますが、今年も良いのは確かです。負けが込んでいてもチームの雰囲気が良いのと、首位にいて良いのとでは全く違います。首位にいられるのは選手にとって、モチベーションが違いますし、注目度も上がっていきます。それが選手の中で、見られているという意識に変わって、アピールにもなっていますし、5月末の巨人3軍との試合でも2000人くらいお客さんが入ったと聞きました。

 自分も、多くのお客さんに見られているという意識でいい投球をしなきゃという部分もあれば、ピンチの時でも抑えて帰ってきたら、盛り上がる。そうすると、球場の雰囲気も変わるんです。

 オープン戦の時の集中力と、開幕してからとでは全然違います。それは応援のおかげでもあります。選手もやっぱり人間なんで、試合中に周りを見渡すこともありますし、勝っているから、お客さんも増えているという良い連鎖があって、そういった状況が自分たちでも見えているというのが、良いと思うんです。

お客さんの前でやっている意識が、プロの自覚に変わる

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