初回いきなり退場で少女を号泣させた翌日… 嬉し涙に変えた“神対応”に米感動
初の現地観戦でお気に入り選手の退場に涙目、対面かなった翌日は満開の笑顔
レッズの主砲ジョーイ・ボット内野手が20日(日本時間21日)の敵地パドレス戦で、ロサンゼルス近郊在住、6歳の少女アビゲイルちゃんにとった“神対応”に、ファンから絶賛の声が集まっている。心温まるストーリーがMLB公式サイトで紹介されると「ボットに尊敬の念しかない」「本物のメジャーリーガー」「彼女はこの日のことを一生忘れないだろうね」とコメントが連なった。
物語の発端は19日(同20日)の試合にさかのぼる。ボットは初回、ハーフスイングの判定に抗議し退場処分を受けた。アビゲイルちゃんはこの日が人生初のMLB現地観戦。大好きな選手がいきなり退場してしまい、悲しみに暮れていたという。泣きそうな彼女の写真を、母親がツイッターに投稿。これにレッズ公式が反応し、ボットのサインと「試合最後までプレーできなくてごめんね」という手書きメッセージ入りボールが贈られた。
ただ、当のボットは納得していなかった。チームも20日のチケットを贈り、対面がかなった。ベンチ脇でサインをし、一緒に写真を撮ったアビゲイルちゃんの喜びようは、さらにボットの心を打った。「試合に残ることは私の責任の一部だ。競争の中で退場処分になってしまうことがあるかもしれないけど、そうしたらファンはお気に入りの選手を見る機会を失ってしまうかも」と退場劇を悔やみ「忙しいスケジュールや、限られた予算の中見に来てくれている人もいる。全てのイニングで自分の持っているものを全て見せたいと思っている」と続けた。
ボットの一連の行動は「選手がプレーする目的は何か」という大きな問いを投げかけたといえるだろう。レッズのデビッド・ベル監督の「私たちがなんのために野球をやっているのか、思い出させることだったね」という温かい言葉が、それを物語る。