澤村拓一のような“救世主”になる? ロッテ“積極トレード”の狙いとは…

加藤匠馬は球界屈指の強肩、2019年に92試合出場

 続けて、加藤匠馬捕手の年度別成績も見ていきたい。

加藤匠馬の年度別成績【画像:(C)パ・リーグ インサイト】
加藤匠馬の年度別成績【画像:(C)パ・リーグ インサイト】

 加藤は三重高、青山学院大を経て2014年ドラフト5位で中日入団。プロ入りから4年間は出場機会に恵まれなかったが、5年目の2019年には1軍で92試合に出場、強肩を武器に活躍した。正捕手不在の状況の中で一歩抜け出したかに思われたが、2020年には同じく強肩の持ち主で、高い盗塁阻止率を誇る木下の台頭と自身の打撃不振が重なって出場機会が減少、今季は1軍での出場機会がなかった。

 加藤の持ち味といえば、なんと言っても「加藤バズーカ」の異名を取る球界屈指の強肩だろう。今季のロッテは正捕手である田村龍弘捕手の離脱後、柿沼友哉捕手が4月9日の西武戦で1試合5盗塁を許した。

 佐藤都志也捕手はスローイングが課題で、送球が逸れるケースが少なくない。そういった事情を鑑みても、加藤の獲得は盗塁阻止率向上への切り札となるかもしれない。

 強肩というニーズを抜きにしても、昨季、今季と2年連続で田村の離脱後にチームがやや苦しんだという事情もあって、捕手の選手層を厚くすることも必要だった。現状の捕手陣にはない明確な武器を持つ加藤の加入は、有事におけるチームの戦力ダウンを最小限にとどめるという意味でも、大きな価値を持つ可能性はありそうだ。

元中日左腕エンニー・ロメロ投手も獲得した

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