100年の歴史刻んだ仙台商 OBの元燕・八重樫氏が明かした甲子園8強入り秘話
創部100周年の記念試合では始球式の捕手役を務めた八重樫氏
創部100年を迎えた仙台商(宮城)が27日、仙台市民球場で学法石川(福島)と東北生活文化大高(宮城)を招き、記念試合を開催した。始球式ではOBで元ヤクルトの八重樫幸雄氏が始球式の捕手を務めて花を添えた。【高橋昌江】
阪神甲子園球場が完成する3年前の1921年に創部された仙台商の野球部。節目の創部100年を記念し、1922年創部の学法石川を招待して試合を行った。仙台商は初回に3点を先制したが、4回に打者11人の猛攻を受けて逆転を許した。7回に2点差に詰め寄ったが、9回にも1点を失い、5-8で敗戦。松本陽葵主将は「守りからリズムを作れず、仙台商のスタイルができなかった。夏は恥のないプレーをしたい」と夏に向けて気を引き締めた。
2試合目はOBで前監督の水沼武晴氏が現在、指揮を執る東北生活文化大高が学法石川と対戦。10-4で学法石川が勝利した。2連勝した学法石川・佐々木順一朗監督は東北(宮城)のOBで、1995年から2017年まで仙台育英で監督を務めた。水沼監督、仙台商・下原俊介監督とは宮城で凌ぎを削ってきた仲だ。「仙台商とは自分の高校時代も、仙台育英の監督時代も甲子園をかけて宮城の決勝で戦ってきた。歴代監督にもよくしていただいた。思い出が多すぎるチームに呼んでいただき、ありがたい」と感慨深げだった。
仙台商はこれまで春夏4度の甲子園出場がある。1967年春に初の甲子園出場を果たすと、同年夏も連続出場し、初勝利を挙げた。69年夏には1、2回戦と勝ち進んで8強入り。14年ぶりの出場となった83年夏も初戦を突破している。学校創立は1896年。男子校だったが、2009年に仙台女子商と統合し、男女共学になった。卒業生にはお笑いコンビ「サンドウィッチマン」がいる。