先発全員安打で連敗止めた鷹 柳田を2番起用した意図と練習にあった変化
秘策「2番・柳田」は「コーチ陣とヘッドコーチからの提案」
試合後、工藤公康監督は開口一番に「ナイスゲーム。素晴らしい先制攻撃でしたね。ナイス打撃コーチ、ナイスヘッドの『2番・柳田くん』の的中でした」とコーチ陣を称えた。「2番・柳田」は5月7日の西武戦以来の起用だった。その後は、打線の核として4番に柳田を据えてきたものの、打線に元気がなく、6月22日のロッテ戦から3番に置いていた。
2番起用を「打撃コーチ陣とヘッドコーチからの提案です」と明かした工藤監督。この意図について「先制点だと僕は理解しました。柳田くんが出て一、二塁となれば、晃くんならバントも右打ちも出来る、というところでの3番だと思います。実際に(初回)一、二塁になったらバントしますか、と言っていたので」と語る。
今季、2番、3番、4番で起用されているが、実は2番での打撃成績が最もいい。この日を除き15試合で打率.344。打撃の調子などもあるだろうが、3番の.257、4番の.281と比べて高い。出塁率も4割を超える.412だった。チームの“最強打者”であり、出塁能力の高い柳田を2番に置き、まず先制点を取ることを狙った。まさに初回の攻撃は狙い通りの形だった。
貯金がなくなり5割に逆戻りした28日の京セラドームでの西武戦後、工藤監督はコーチ陣を集めてミーティングを実施した。コーチミーティング自体は毎日行われるが、敵地に残り、試合後すぐに行われるのは異例のことだった。