巨人・菅野智之の辞退で更なる難局へ… 侍ジャパンに降りかかる不安要素
巨人の菅野、中川、広島の曾澤が出場を辞退
7月28日にドミニカ共和国と開幕戦を戦う東京五輪の野球日本代表「侍ジャパン」。悲願の金メダルを目指して、稲葉篤紀監督によって内定選手24人が発表されたが、不安の拭えぬ状況となっている。
チームの大黒柱として期待されていた巨人の菅野智之投手が1日の広島戦で3回もたずに4失点でKO。2日に今季4度目の出場選手登録抹消となると、3日には内定辞退が発表された。もともと右肘の違和感で中17日を空けての復帰登板だったが、ストレートの球速が140キロ台前半と本調子ではないのは明らかだった。
これで当初発表された内定選手24人から広島の會澤翼捕手、巨人の中川皓太投手、そして菅野と、辞退者は3人となった。エースとして計算されていた菅野、正捕手として期待されていた會澤、そして貴重な左のリリーフだった中川が欠けることになり、稲葉監督としては大きく計算が狂うことになったはずだ。
不安要素はこれだけではない。故障で辞退となった中川の代役には、ソフトバンクの千賀滉大投手の選出が濃厚という。本来の実力でいえば、球界トップクラスで疑いはないものの、千賀は左足首の靱帯損傷で離脱し、まだ1軍では投げていない。ファームで調整登板した3軍戦でもまだ本調子ではなかった。週明けのロッテ戦で復帰する予定で、1軍の緊張感、集中力で投げればまた変わるのかもしれないが、現段階では“見切り発車”の感は拭えない。