今季12戦目で待望の初白星… DeNAはなぜこれほど巨人に勝てなかったのか?
三浦監督「これを次につなげていかないと」
巨人に勝てない呪縛は、最後までナインにまとわりついた。2点リードの8回に登板した山崎は、丸、岡本に連打され1死一、三塁のピンチを招いた。ここで昨季までの同僚である梶谷をカウント3-2から内角低めの145キロ速球で見送り三振に仕留め、スタートを切っていた一塁走者も刺して“三振ゲッツー”で切り抜けた。
9回に登場した守護神・三嶋も、大城に8号ソロを浴びて1点差に迫られ、さらに1死一、二塁の窮地に陥った。三嶋は5月12日の巨人戦で、2点リードの9回に登板して岡本に同点2ランを被弾し、つかみかけた白星を消している。悪夢がよみがえる展開だったが、ウィーラーを遊ゴロ併殺に打ち取り、辛くも逃げ切った。
振り返ってみれば、先発投手の大貫が6回2死まで1失点に抑え試合をつくったのが最大の勝因。打線は持ち前の破壊力を発揮したとはいえず、相手のミスにも助けられたが、シーズン半ばにして特定の相手に1勝もしていないという異常なプレッシャーからは脱した。
「これを次につなげていかないと」と三浦監督。開幕直後から最下位を低迷していたDeNAは、交流戦をきっかけに上昇気流に乗り、現状では広島を抜いて5位。4位・中日も1ゲーム差と射程圏内にとらえている。今後巨人からどれだけ白星をもぎ取れるかが、上位進出の鍵になる。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)