東北にまた現れた「怪物右腕」 最速153キロ…スカウトが惚れ込んだ“ずば抜けた能力”

ノースアジア大明桜・風間球打【写真:荒川祐史】
ノースアジア大明桜・風間球打【写真:荒川祐史】

高知・森木、市和歌山・小園とともに「高校ビッグ3」の声があがる

 変化球も磨いてきた。高校入学時、スライダーの曲がりが大きく、本人曰く「カーブとほぼ一緒」。それまで曲げるイメージで投じていたというが、輿石重弘監督からストレートと同じ腕の振りで、切る感じで投げるように助言を受け、コツをつかんだ。カーブはタイラー・グラスノー(レイズ)の縦割れの軌道をイメージする。こうした軌道や変化量、握り、スピードはその時々でよりよいものを求めて変えている。現状維持はしない。

 運動能力も高い。輿石監督は中学生の風間を見た時、「何をやっても身のこなしがいい。この子は素質があるな」と感じたという。そして、高校3年で150キロの速球を投げているイメージを描き、「そういう風に育てよう」と決意した。風間も「スポーツはほとんどできる」と自信を持つ。中でも「サッカーが好き」だと言い、その実力は保健体育を受け持つサッカー部顧問も舌を巻くほどだという。

 体育の授業にあるダンスでもセンスを発揮。「サッカーもダンスも上手。何をやっても上手です。びっっっくりするくらい上手い。普通のレベルじゃないですよ」と輿石監督。チームメートも風間にはサッカーやダンスが得意な印象が強く、スポーツ万能であることがうかがえる。

 着実にポテンシャルを伸ばし続けてきた風間。スカウトからは「高校生で5本の指に入る」や、森木大智(高知)、小園健太(市和歌山)とともに「高校ビッグ3」、そして「ドラフト1位」といった声が上がる。高校野球の集大成を迎える夏。球速の目標を最速158キロに定める右腕はどんなパフォーマンスを見せるだろうか。

(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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