初回先頭から9連続奪三振 父の命日にMLB新記録達成した右腕の思い「今でも教えを」
父の日前日にも好投「父がどこかで見てくれているとわかっていた」
■マーリンズ 7ー4 ブレーブス(日本時間12日・マイアミ)
マーリンズのパブロ・ロペス投手が12日(日本時間13日)の本拠地ブレーブス戦で、『初回先頭からの』9者連続奪三振というMLB新記録を樹立した。これまでの記録は、1986年のジム・デシェイズ(アストロズ)、2014年のジェイコブ・デグロム(メッツ)、2018年のヘルマン・マルケス(ロッキーズ)が記録した8者連続だった。さらに快挙の裏にあった、見えない力を感じるかのようなストーリーにも注目が集まっている。
MLB公式サイトが伝えたもの。ロペスはこの日、初回にエイレ・アドリアンザからの3人をすべて空振り三振に仕留めたのを皮切りに、2回も3者連続の空振り三振、3回は見逃し2つ、空振り1つとここまでのアウトをすべて三振で奪った。4回、先頭のアドリアンザとの対戦に「10者連続奪三振」のMLB記録がかかったものの一ゴロで、並ぶことはできなかった。
同サイトによると、ロペスは父ダニーさんが心臓発作のため亡くなってからちょうど1年。「朝目覚めた時、感情が凄くこみ上げてきた。複雑な気分だった」という言葉を紹介している。ロペスは父の日の前日となる6月19日のカブス戦でも7回無失点の好投を見せていた。
ロペスにとって、野球と父は切り離せない存在のようで「父がどこかで見ていてくれているとわかっていた。1年前に亡くなってからずっと、そこで見守ってくれているのはわかっているよ。彼が誇りに思ってくれるようにしたかった。父の教えてくれたものを今でやっているよ」とコメント。2人で成し遂げた快挙だとでも言いたげだ。