2年ぶり球宴、MVPは広島・菊池涼 逆転弾含む4打数4安打、セ・リーグが競り勝つ
セは中村にバント、パは申告敬遠と両ベンチの“ガチンコ采配”にスタンド沸く
■セ・リーグ 4ー3 パ・リーグ(16日・メットライフ)
2年ぶりに「マイナビオールスターゲーム2021」が開催され、西武の本拠地・メットライフドームで行われた第1戦は4-3でセ・リーグが制した。6回に逆転の2ランを放ち、4打数4安打と大暴れした広島の菊池涼介内野手が文句なしのMVPに輝いた。
新型コロナウイルスの感染拡大により、昨季は中止となったオールスター。2年ぶりに開催された一戦は、球宴らしくファンを楽しませる“お祭り”となった。
先手を奪ったのはパ・リーグ。吉田正(オリックス)が中前安打、マーティン(ロッテ)が四球を選んで一、二塁とすると、試合前のホームランダービーで決勝進出を決めた山川(西武)が2点適時二塁打を放って先制した。3回にはレアードがソロ本塁打を放ってリードを広げた。
セ・リーグは5回、菊池涼(広島)、梅野、近本(ともに阪神)の3連打で2点を返す。近本はサイクルヒットを達成した2019年のオールスターから7打席連続安打と“お祭り男”ぶりを発揮。1点ビハインドの6回には菊池涼がこの日3安打目となる2ランを放ち、試合をひっくり返した。
7回にパ・リーグは2死から中村奨(ロッテ)、小深田(楽天)が連打で出塁。荻野(ロッテ)の遊撃内野安打を放つと、中野(阪神)の二塁悪送球の間に走者1人が生還して同点に追いついた。
9回にセ・リーグが無死一、二塁とすると、中村(ヤクルト)がまさかの送りバント。1死二、三塁となり、ここまで2安打の近本が打席に入ると、パ・リーグベンチは申告敬遠で満塁策を選択。両ベンチの“ガチンコ采配”にスタンドも盛り上がった。2死満塁となると、中野が押し出し四球を選んでセ・リーグが勝ち越した。その裏、スアレス(阪神)がパ・リーグの反撃を封じて、セ・リーグが接戦を制した。
MVPには6回に同点2ランを放ち、この日4打数4安打1本塁打2打点2得点と大活躍を見せた菊池涼が選ばれ、賞金300万円を獲得。敢闘選手賞には近本、山川、山本(オリックス)が選ばれ、それぞれ100万円を手にした。
(Full-Count編集部)