侍ジャパンの4番本命は鈴木 プレミア12で得た自信と大舞台でのマインドコントロール
「4番は村上選手がいるので遠慮します」の真意
「打撃の状態は最悪です。上昇の兆し? 今のところないですね」とボヤキつつ、「技術の状態が良くなくても、気持ちは充実しています。そこさえ崩れなければ、(打撃の調子は)試合でヒットが1本出れば勝手に変わります。気持ちまで下がらないように、早く大会の日が来ないかなと楽しみにしています」と語る。
「短期決戦は1、2打席目にヒットが出ないと不安になりますが、気にせず1打席1打席切り替えることが大事。どうしよう、どうしようと悩み始めるとドツボにはまると思います」と大舞台でのマインドコントロール術を明かした。
実際、鈴木自身もプレミア12初戦のベネズエラ戦では1、2打席目に見逃し三振を喫するスタート。3打席目に中前適時打、5打席目にも左犠飛を放って挽回できたことが、その後の大活躍の導火線となった。「早い段階で開き直れたことが良かった」と振り返る。
今回の合宿初日前夜には、宿舎ホテルの自室で5歳下のヤクルト・村上宗隆内野手の訪問を受け、アドバイスを求められた。報道陣には「僕の方が教えてもらった」とはぐらかし、4番についても「村上選手がいるので、僕は遠慮します」とおどけてみせた。
侍ジャパンでは若い村上、「いいお兄ちゃん」と慕う6歳上の巨人・坂本勇人内野手ら、強力な同僚が脇を固めてくれる。あとは誠也の打棒爆発を待つだけだ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)