選抜出場校の相次ぐ敗戦に「足をすくわれないように」 中京大中京が締める“兜の緒”
エース畔柳は全国の強豪校の動向をチェック「試合前の準備がすごく大切に」
桑垣の活躍もあって点差が開いたため、畔柳に登板機会はなかった。「3点差くらいならいく」と高橋源一郎監督から指示を受け、8回からは一塁側のブルペンで投球練習。敗退したセンバツ準決勝以来となる公式戦のマウンドに備えた。
畔柳は全国の強豪校の動向をチェックしながら、甲子園に向けたイメージを膨らませている。前日21日は千葉大会の決勝をスマートフォンで確認。延長13回に試合を決める満塁弾を放った専大松戸の吉岡道泰外野手にLINEで「おめでとう」と送った。選抜の1回戦で対戦後、吉岡から「優勝してくれ」と声をかけられ、連絡を取り合うようになったという。そして、仙台育英などの選抜出場校が早々に姿を消す地方大会の結果に「敗れたチームは力を出し切れなかったと話している。試合前の準備がすごく大切になってくる」と気を引き締める。
甲子園出場に加えて、畔柳のモチベーションを高めているのが、全国で活躍する剛腕投手たちの存在。ドラフト上位候補の高知・森木大智投手や、世代最速157キロをマークしたノースアジア大明桜・風間球打投手らの同級生をライバル視し「2人とも勝ちたい気持ちがにじみ出ている。ただ、世代ナンバーワン投手を譲るつもりはない」と揺るぎないプライドを口にする。
プロからの評価が高く、右投手が豊作と言われる現在の高校3年生。その中でも、自身がナンバーワンであると証明するため、畔柳は準備を整えている。
(間淳 / Jun Aida)