球速5キロ増に“大人の投球” 京都国際の来秋ドラフト候補左腕に見えた成長
京都国際・小牧監督は投球が「大人になった」
一方、京都国際打線も塔南のエース・粟津啓太投手(3年)の前に7回まで、わずかヒット3本。四球を活かし、なんとか4点を奪っていたが流れをつかみきれないままだった。
しかし、小牧憲継監督が「大人になった。責任感が非常にある」と信頼するように、森下は8回にエースの投球を見せる。7回までに12個の三振を奪っていた投球から一転、投球数が100球に差し掛かろうとした8回、「打たせるように投げた」と、遊ゴロ、二ゴロ、投ゴロとわずか10球で3アウトを取り、勝利をぐっと引き寄せた。
来秋のドラフト候補となると予想される左腕は「やりたいようにできた」。それでも甲子園出場はあくまで通過点という背番号1は「目標は全国制覇なので今日の内容は70点です」とはにかんだ。春に続き夏も新たな歴史を刻むために。初めての夏の甲子園まであと2勝だ。
(市川いずみ / Izumi Ichikawa)
市川いずみ(いちかわ・いずみ) 京都府出身のフリーアナウンサー、関西大学卒。山口朝日放送アナウンサー時代には高校野球の実況も担当し、最優秀新人賞を受賞。学生時代はソフトボールで全国大会出場の経歴を持つ。