大牟田ビクトリーが優勝、4試合合計3失点の堅守で頂点 ポニーリーグ理事長杯

ポニーリーグの第26回理事長杯大会は大牟田ビクトリーが湘南クラブを下し初優勝【写真:小林靖】
ポニーリーグの第26回理事長杯大会は大牟田ビクトリーが湘南クラブを下し初優勝【写真:小林靖】

先発した境利月(3年)が4回2/3を無失点、打っても三塁打の大活躍

■大牟田ビクトリー 4-2 湘南クラブ

 ポニーリーグ(中学硬式野球)の第26回理事長杯大会は25日、東京都の江戸川区球場で決勝戦を行い、大牟田ビクトリーが4-2で湘南クラブを下し初優勝を決めた。大牟田は「3番・投手」で先発した境利月(3年)が5回途中まで無失点とゲームをつくり、打線も2回、1死二塁から門田蓮依(3年)の左前適時打で先制、4回、5回と加点しリードを広げた。湘南は7回、先頭の牧内亮玖(3年)の右翼線二塁打をきっかけに2得点し追い上げたものの、あと一歩及ばなかった。

 大牟田はこの大会、決勝まで4試合を戦い計3失点という堅守が光った。野田隆徳監督は「最初の試合で境が使えると分かったのが大きかった。春より球速が10キロ近く早くなっていると思う」と左腕の進境を称え、境は「ピンチでは応援してくれる人の顔を思い出しながら投げた」。3回まで毎回走者を背負うものの無失点で切り抜け、流れを呼び込んだ。Youtubeでソフトバンク・和田の動画を見るなどして研究した投球フォームで、力強い直球が投げられるようになったという。

 さらに4回、先頭で立った打席でも中堅右への三塁打を放ちチャンスメーク。高見竜聖(3年)の犠飛で2点目のホームを踏んだ。「最近、意外と打球も飛ぶようになったんです」とはにかみながら「大谷選手のようになりたい」と続けた。高校野球でも投打での活躍を誓う。

 新型コロナウイルスの感染拡大が続き、大牟田のチーム内では棄権したほうが良いのではという声が上がったという。意見を戦わせ何とか参加にこぎつけた。日常生活から細心の注意を払っての大会で、大きな花を咲かせた。

 敗れた湘南クラブにも、何度も得点のチャンスがあった。牧内は「これで中学野球は終わる。最後の打席は絶対に出てやろうと思っていた」と唇を噛む。4点を追う7回、先頭で右翼線二塁打を放つと4番・大久保快人(3年)の適時打で生還、反撃ののろしを上げた。2点を返しなお走者一、二塁という好機を作り、食い下がる姿には大きな拍手が贈られ「拍手は嬉しかった。絶対逆転しようと声を出しまくっていたけど、やっぱり負けると悔しかった」。今後も硬式野球を続けるつもり。「いろいろな人に応援される選手になりたい」と高い目標を掲げた。

大牟田ビクトリーが初優勝 ポニーリーグ理事長杯決勝戦の様子【写真:小林靖】

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY