4→21安打で春夏連続甲子園へ王手 京都国際が休養日に行った“ホームランダービー”
平野は先発投手の責任を果たせずも……4安打5打点とバットで勝利に貢献
「投手としては0点。いやマイナス100点!!」と試合後に小牧監督がジョークを交えて振り返ったように、初回に3安打と1死球で2失点。わずか0回1/3でエース森下瑠大投手(2年)にマウンドを託すことになった。平野は「森下が逞しく見えました」と右翼の位置から仲間の投球を見守りながら、「バッティングで取り返したる」と打撃での挽回を誓っていた。
2-3と1点ビハインドで迎えた3回。「高校生活で初めて」という中堅へ、同点弾を放つと、逆転された直後の6回には左翼へ適時二塁打。さらに6-6の同点の8回にも中堅へ適時二塁打。最後は9回に右前へ2点適時打を放ち、チーム最多の4安打5打点の活躍をみせた。投球にはマイナス評価をした指揮官も「バットで取り返してくれた」と打撃での活躍を称えた。
春夏連続甲子園へ王手をかけた。今春の選抜では、東海大菅生に逆転サヨナラ負けを喫し、あとアウト1つでベスト8入りを逃した。だが、この試合があったからこそ「この夏は、少しは精神的に逞しくなった」と小牧監督は選手たちの成長を口にした。決勝戦の相手は昨年の秋季大会で11-0の7回コールドで破った京都外大西。それでも「チャレンジャーの気持ちでやりたい」。甲子園へ戻るため、最後までアクセルを踏み続ける。
(市川いずみ / Izumi Ichikawa)
市川いずみ(いちかわ・いずみ) 京都府出身のフリーアナウンサー、関西大学卒。山口朝日放送アナウンサー時代には高校野球の実況も担当し、最優秀新人賞を受賞。学生時代はソフトボールで全国大会出場の経歴を持つ。