「原監督と1日でも長く…」決勝で敗戦の東海大翔洋、元巨人・熱血指揮官と最後の夏

選手をねぎらう原監督「やってきたことに自信を持ってほしい」

 ナインの合言葉は「甲子園出場」に「原監督と1日でも長く」が加わった。甲子園常連校の常葉大菊川を撃破し、シード校の浜松工も下した。どの選手も試合後に「原監督を甲子園に連れていきたい」と明確な目標を口にした。報道を通じて選手の言葉を目にした指揮官は「自分が連れていきたい」と決意を新たにした。

「一緒に汗を流した日々が頭をよぎりました。甲子園まであと1つ、私自身が初めての経験をさせてもらった。選手たちはやってきたことに自信を持ってほしい」

 甲子園はわずかに届かなかった。それでも、古豪復活を印象付け、原監督が示した方向性は間違っていないと証明した。この夏を最後に、指揮官は東海大相模の監督就任が確実となっている。今後については「可能性はあります」と話すにとどめた。夏の大会直前に自身の去就で選手を困惑させた申し訳なさ。一方、選手に対して嘘はつけない性格。導き出した言葉が「可能性はある」だった。

 例え原監督が去っても、東海大静岡翔洋からその教えが消えることはない。選手の目標は「原監督を甲子園に」から「原監督と対戦するために甲子園へ」に変わっていくだろう。

(間淳 / Jun Aida)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY