侍Jの鷹甲斐が最速か? 西武森や楽天太田も台頭…パ捕手二塁送球ポップタイム5傑

番外編ではハム田宮、鷹・谷川原ら4人の若武者に注目

 ブレークタイム代わりに、今後台頭してくる可能性がある、ファームの試合で好タイムを出した捕手のポップタイムも紹介する。プロ2年目の田宮裕涼捕手(日本ハム)が上から叩きつけるように投げ下ろした二塁送球のポップタイムは1秒89だった。ルーキーイヤーの2020年に1軍に昇格したときは打撃での活躍が目立ったが、強肩も売りのひとつ。近い将来、1軍定着が期待される。

 続いては、谷川原健太捕手(ソフトバンク)によるポップタイム1秒94の二塁送球。この時は右打者の内角球を受けた後、上半身をひねり戻すようにしてから送球している。フットワークを使って体の中心で投球を受けられればもっと良いタイムになっていただろう。今季は外野手として1軍のゲームにも出場。甲斐や先輩たちから多くのことを学び取ってステップアップしたいところだ。

 3人目はフェリペ捕手(オリックス)の1秒90。4年目を迎える育成選手だが、高い身体能力を誇るだけに、きっかけひとつで大化けする可能性もある。最後の4人目はソフトバンクからもうひとり、渡邉陸捕手の二塁送球で締めたい。ポップタイムは、4人の中では最速の1秒84。ソフトバンクは選手層が厚く、競争が激しいが、1軍のレギュラークラスと遜色ない強肩を武器に、今後の活躍を期待したい。

 そして、大トリとなる最優秀ポップタイムも「甲斐キャノン」だった。まさか、ここまで甲斐づくしになるとは想定していなかった。6月10日の広島戦で記録した送球は二塁ベースよりやや三塁側寄りというところ。前ふたつのような走者のスライディングする足先に行く究極のコントロールではなかったが、1秒75というポップタイムであれば十分勝負になる。1秒70台は、現状で甲斐だけが頻繁に出すことができる“聖域”といってもいいだろう。

 この凄さはいかんともし難いが、いつまでも“一人旅”が続くようでは見ている側としてわがままをいわせてもらうと面白くない。今回は年齢が若い太田や森が肉薄してきていたので、いずれは1秒70台を多くの選手が出すようになり、さらにハイレベルな争いになってくることを望んでいる。

【動画】侍ジャパンの正捕手がNo.1タイムを計測! パの強肩揃いが魅せる二塁送球

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