五輪公式球、打者からも好評なワケ MLB球との違い明らか「クリアに見える」
今大会3発の米国代表カサス「少しだけなんだけど、色が更に白い」
東京五輪で使われているボールが、米国の選手たちから好評を博している。均一性に欠けたMLB球と比べて扱いやすいと投手から声が上がるだけでなく、野手からも「打ちやすい」との意見も。米紙「ロサンゼルス・タイムズ」は、「『自分が今までに触れた中で最高のボール』:選手たちが日本のオリンピックで使用されているボールを好む理由」との見出しで記事を掲載した。
五輪では、日本のメーカー「SSK」のボールを使用。投手にとっては滑りにくいことが一番のようで、スコット・マクガフ投手(ヤクルト)は「汗を少しかいていて、そこにロジンがあれば、ボールがかなりべタベタするよ」と語る。
比較対象となるのが、滑りやすく均一性のないメジャーの球。左腕のスコット・カズミアー投手(元ジャイアンツ)は「間違いなく違うボール。2つのボールを比較するとしたら、僕はSSKのボールの方が断然気に入っている」と断言する。
さらに、投手だけでなく野手にも好影響があるという。一塁手のトリストン・カサス内野手(レッドソックス傘下)は、打ちやすいと気に入っているとか。「少しだけなんだけど、色が更に白いと思う。(アメリカのボールより)もっとクリアに見えるよ」とも語り、その効果もあってか今大会チームトップの3本塁打をマークしている。
メジャーでは投手に対する粘着物質の取締りが強化されている中、しっかり指にかかる“五輪球”は選手たちの強い味方に。五輪の舞台では、海外選手たちが思わぬ所でも“日本ブランド”を体感している。
(Full-Count編集部)