左投手に左の代打を送った意図とは? “コミュ力”光るDeNA三浦監督の絶妙采配
コミュニケーションを重視する三浦監督、3&4番の入れ替え時もじっくり説明
三浦監督は就任当初から「コーチとも選手とも球団スタッフとも、とにかくコミュニケーションを取っていきたい」と掲げている。この日も試合前の会話が、左投手に対して左打者を代打に送るという、セオリーとは逆の采配につながり、実を結んだ。
一方、先制二塁打を含む4打数3安打1打点と活躍した主将の佐野恵太外野手を「ベンチでもチームを鼓舞し、キャプテンとしてチームを引っ張ってくれている」と称え、佐野とも「もちろん常に話をしている」と言う。
佐野は昨季、アレックス・ラミレス前監督から4番と主将に抜擢され開花した選手だが、2軍監督から昇格した三浦監督も今季、キャプテンを任せている。今年5月、4番の佐野と3番のタイラー・オースティン外野手の打順を入れ替える際にも、じっくり説明と話し合いの場を持った。
三浦監督には現役選手として25年、指導者として足掛け3年、このチーム一筋で過ごし、あらゆる経緯を熟知している強みもある。選手1人1人と向き合い、“ハマの番長イズム”がじわじわと浸透。3位ヤクルトには11ゲームの大差をつけられているが、DeNAにはさらに上を目指すムードが醸成されている。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)