ソフト五輪金の上野由岐子「表情ひとつまで伝わるプレーを」 リーグ後半戦へ決意

前日会見に臨んだ渥美万奈、後藤希友、上野由岐子、藤田倭(左から)【写真提供:(公財)日本ソフトボール協会】
前日会見に臨んだ渥美万奈、後藤希友、上野由岐子、藤田倭(左から)【写真提供:(公財)日本ソフトボール協会】

4日から1部リーグの後半戦がスタート、前日会見に五輪戦士4人が出席

 東京五輪金メダル獲得の熱気が帰ってくる。日本女子ソフトボールリーグ(1部)の後半戦開幕節が、4日と5日の2日間、神奈川県の大和スタジアムで行われる。日本代表の金メダリストたちが各チームに分かれ、ライバルとして対戦。3日にはオンラインで会見が開かれ、絶対的エースの上野由岐子投手と投打二刀流の藤田倭投手(いずれもビックカメラ高崎)、20歳にしてリリーフとして日本の危機を何度も救った後藤希友投手、決勝の米国戦で遊撃手として値千金の美技を見せた渥美万奈内野手(いずれもトヨタ自動車)の4人が出席した。

 7月26日の決勝から1か月あまりが経過。この日の会見では、ビックカメラ高崎の2人が五輪の4日後から練習を再開したのに対し、トヨタ自動車の2人は10日間の休養をもらっていたことが“発覚”。4人は顔を見合わせてクスクスと笑った。

 藤田は「ソフトボールの人気は五輪を機に上がったと思う。この熱が冷めないように、リーグ戦でもたくさんの魅力を伝えていきたい」と語った。一方、新型コロナウイルスの蔓延は収束の兆しを見せず、後半戦開幕節は無観客に。テレビではBS・CSでの録画放送や、インターネットの動画配信が観戦手段となるとあって、上野は「五輪で初めてソフトボール出会った方もいらっしゃると思う。画面を通して少しでも楽しさを伝えたい。表情ひとつにしても、しっかり伝わるプレーをしていけたら」とうなずいた。

 後藤は五輪での大活躍に加え、表敬訪問先で名古屋市の河村たかし市長に金メダルをかじられる騒動まで発生。一気に注目度がアップしたが、「あくまでいつも通りの自分のピッチングをしていきたい。緊張を肌で感じるタイプなので、あまり気にせず、五輪でできたように強い気持ちで戦っていきたいです」と控えめに話した。決勝の米国戦で「顔面蒼白だった」と上野が証言したように、素顔は普通の20歳の若者だ。渥美は「ソフトボールの魅力はスピード感だと思っているので、それを見てほしい」と強調。「ひとりひとりの表情、ヒットが1本出た時の盛り上がりも見ていただけるとうれしい」と付け加えた。

 1部リーグは12チームで構成され、前半戦を終えた時点で、ビックカメラ高崎が8勝3敗で首位。2位にトヨタ自動車、豊田自動織機、デンソー、日立、戸田中央総合病院の5チームが並び、混戦模様となっている。後半戦開幕節ではトヨタ自動車は4日に豊田自動織機と、ビックカメラ高崎は5日にHondaと対戦する。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY