ヤンキース急上昇の秘密を番記者が分析 大砲2枚の獲得で「活気が劇的に変わった」
ダルビッシュの盟友リゾ、世界一の経験が終盤に生きる
特に、カブス時代にはダルビッシュ有投手とも親しかったリゾの影響は大だ。彼の加入後のクラブハウスの活気は、ボーランド記者が取材した関係者によれば「2から12」に急上昇したという。
さらに「リゾは初日から、このチームにずっといるような雰囲気だった。シカゴでの評判通り。カブスの監督を務めていたジョー・マドンも『良い時も悪い時も、ポジティブな雰囲気を持ってきてくれる』と話していたね。どの選手より直近でワールドシリーズを制しているから、自動的に尊敬を集めている」とまで評する。
リゾは2016年、カブスが世界一になった時の中心選手だった。「最もスポットライトが当たる9月の優勝争いや、10月のポストシーズンにもいい成績を出してきた実績がある。打撃でも守備でもチームメートとしても、ヤンキースが求めるもの全てを提供している」。シーズン終盤にこそ、経験を生かせる場面が来る。
ただ、残り試合は30を切っている。ボーランド記者もこの期間にレイズとの差をひっくり返せるかについては懐疑的で「ヤンキースは決してそうは言わないが、地区優勝ではなくワイルドカードに焦点を置いているだろう」と推測する。ただヤンキースとレイズの残りカードを見れば、地区優勝の可能性もゼロではない。さらにシーズン最後にヤンキースタジアムでのレイズ3連戦を残している。逆転優勝はなるだろうか。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)