25年ぶり優勝のチャンス…オリックス中嶋監督を悩ませる先発陣の“穴”問題
スパークマンは中継ぎへ配置転換も「本当はどっちに適性があるのか…」
中嶋聡監督は「ピッチングどうこうより、ケガの方が心配」と落胆の色を隠せない。12日には登録抹消の手続きが取られ、先発不足という課題は埋まらないままだ。オリックスの先発投手陣は、山本が防御率、勝利数、奪三振の3部門でリーグトップ。高卒2年目でブレークした宮城も、防御率と勝利数で同2位につけている。しかし、田嶋大樹は5勝7敗、山崎福也は5勝8敗、増井浩俊は3勝6敗で黒星が先行。先発ローテ自体も流動的だ。
10日の同カードでは、これまで3試合に先発していたグレン・スパークマンが初めてリリーフ登板。7、8回の2イニングを投げ、外崎にソロを被弾し1安打3奪三振1失点だった。中嶋監督は「短いイニングに全開でいった方がいいという風に見えました」としつつ、「本当はどっちに適性があるのか……」とまだ見極めかねている様子。「チームが苦しい時には先発で行ってもらうかもしれない。シーズンの終盤になるほど、スクランブルになることもあると思う」と語った。
シーズンが大詰めになれば、大黒柱の山本が登板間隔を詰めてスクランブル登板することも考えられるが、現時点ではまだ早い。先発ローテをどう組み立て、優勝争いに生き残っていくか。2年連続最下位からチームを急上昇させている中嶋監督の手腕が、改めて問われるところかもしれない。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)