西武、4回以降無失点リレーで執念ドロー 好調リリーフ陣が大逆転CSの生命線に

「4回以降に点を与えなかったことが、引き分けに持ち込めた要因」

 こうなると、辻監督は手堅い。1-3と2点ビハインドで迎えた5回、無死一、二塁で5番の外崎に送りバントを命じ、二、三塁に。栗山が中犠飛を打ち上げ、着実に加点した。そして8回、栗山の適時打でついに追いつくと、9回には満を持して守護神・平良を投入。結局4回以降、4投手による無失点リレーで敗戦を回避した。指揮官は「4回以降に点を与えなかったことが、引き分けに持ち込めた要因。後ろのピッチャーが頑張ってくれました」と満足そうにうなずいた。

 今季の西武は“山賊打線”に例年ほどの破壊力がなく、先発投手陣もやや手薄。しかし、ここにきてリリーフ陣の充実ぶりは著しい。森脇、増田、平良の“勝利の方程式”はもちろん、この日のような劣勢の展開でも、平井、水上、武隈らが試合を壊さずにつなげるようになってきた。

 現在5位の西武は首位のロッテに11ゲームの大差をつけられ、CS進出圏の3位にも6ゲーム差。それでも、リリーフ陣という強みがある。就任後過去4年でリーグ優勝を2度果たし、Aクラスを逃したことがない辻監督の手腕に期待がかかる。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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