「どうやったらプロになれますか?」 親の疑問に答えた仁志敏久氏の言葉の重み

重要なことは「耳にたこができるくらい繰り返し言っている」

 息子に「100回バットを振ってこい」と言うだけではなく、イメージを持たせることが大事だと思います。18歳でドラフト1位指名を受けられるように高校で活躍するんだ。そのために、中学校で成績を残すんだ。足は速い方がいいし、体は大きい方がいいし、スイングスピードを上げた方がいい。それならダッシュをたくさんして、ごはんをいっぱい食べて、素振りをしようと考えるようになります。

 息子にはバットを振る度に、「プロに入るために振っているんだからな」と毎日言っています。ただ、子どもは基本的に言われたことをスルーするので、耳にたこができるくらい言っています。「また同じことを言っている」と思われてもいいので、言い続けています。「つま先!」、「姿勢!」、「胸骨開いて!」という風に。

 食事中に「胸を張って食べろ。胸を張るというのは胸骨の小さなところを開かないとダメなんだよ。これを閉じたり広げたりできると、バッティングのインパクトの時にグッと力が入るんだよ」と指摘する時もあります。息子には「ご飯食べているんだから」と一蹴されてしまいますけどね。

 ただ、繰り返し伝えることで、息子の頭の中に情報が残ると思いますし、時々素直に反応する時もあります。足腰を鍛えるために、僕は息子に対して「かかとをつかずに、つま先だけで学校に行けよ」と声をかけます。そうすると「分かっているよ」と答えて、つま先で家を出発していきます。こっちも息子の前では、かかとをつかずに歩いて見せて、ライバル関係のような感じでやっています。

○プロフィール
レッド吉田 1965年10月30日生まれ、京都府出身。名門・東山高(京都)で1983年夏の甲子園に出場する。ゴルゴ松本とともにお笑いコンビ・TIMを結成し、バラエティ番組で人気に。野球が大好きで、5児の父としても奮闘中。三男・運(めぐる)くんをプロ野球選手にするために立ち上げたYouTubeチャンネル「レッド吉田の野球子育て奮闘記~めぐる巨人への道~」を開設中。

(First-Pitch編集部)

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