源田か、和田か、荻野か… 誰が獲っても初タイトルなパ盗塁王争いを占う
西武とロッテの間での捕手による盗塁阻止も鍵を握る
それに対して、荻野はソフトバンクに対して、日本ハムに次ぐ5盗塁を記録している点は見逃せない。交流戦も含めて西武、オリックス以外の全ての相手に打率.300以上を記録し、パ・リーグの5球団中4球団から3盗塁以上を記録しているが、西武に対しては打率、盗塁数ともに極端に低い数字に。9月25日には今季初めて西武を相手に盗塁を決めただけに、今後の改善にも期待がかかるところだ。
源田が9月は3盗塁にとどまっているのに対し、ロッテの2選手は9月に揃って5盗塁を記録。直近のペースと現在の盗塁数を勘案すれば、和田がやや優位に立っている。ただ、タイトル争いにおいては、チームメイトがライバルの盗塁を防ぎ、間接的にアシストを決められるかも、往々にして重要となってくる。
まず、西武は和田と荻野に対しては被盗塁数を少なく抑えており、源田のライバルとなる2選手を封じ込めている。その一方でロッテは源田に対して9盗塁と、チーム別で最多となる盗塁数を許している。今後は、両チームがタイトルを争う相手チームのライバルをどれだけ釘付けにできるか、といった点も、タイトル争いを占ううえでは大きな要素になってきそうだ。
いずれも受賞すれば初タイトルということもあり、この争いを制した選手にとっては、キャリアのハイライトの一つとなりそうな今シーズン。優勝争いや打撃三冠の行方とともに、リーグを代表する韋駄天たちの頂点を決める戦いにも、ぜひ注目してみてはいかがだろうか。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)