花巻東→日本ハムの8年間、大谷翔平がつけた“日誌”の存在 目標達成への必携ツール

イメージと振り返りの繰り返しで、目標にどんどん近づける

 日誌にはさらに「もしもう一度、今日1日をやり直せるならどうするか」も記入する。トヨタ自動車が、工場の効率を上げるために取り組んでいる「カイゼン」と呼ばれる行動だ。「失敗や、できないことを放っておくのではなく、もしやり直せたらどうするのかを文字にして、1日を終われるかが勝負です」。やらされてのトレーニングでは、絶対にたどり着けない行動だ。

 このようにイメージと振り返りをずっと続けていると何が起こるのか。しだいに「明日のことが見えてきました」という反応が生まれ、先を見通せるようになってくるという。さらに続けていくと、3日先、1週間先、3か月先に「こうなりたい」と立てた目標が、高確率で手に入るようになる。目標にどんどん近づけるのだ。

 原田氏は教師時代、生徒から提出された日誌に赤ペンを入れてのやり取りを続けた。中学生に、言って聞かせるのには限度がある。それなら書くことで実践させようとしたのが原点だ。原田氏は40年間、心理学の研究を始め、座禅や瞑想、気功にも取り組んできた。その経験と思考の集大成がメソッドで「ええとこどりが結晶化されています」と胸を張る。

「オープンウインドウ64だけが有名になりましたけど、大谷翔平は日誌で徹底的にセルフマネジメントをしてきた。ここがもっと伝われば、野球をしている少年少女の成長につなげられると思っています」

 野球だけではない。考え方は他の競技や勉強や芸術、大人で言えばビジネスの場面でも「目標を達成するため」の方法として広く応用できる。人生を様々な意味で豊かにできる技術が、メソッドには収められているのだ。

□原田隆史(はらだ・たかし)1960年8月13日、大阪市阿倍野区生まれ。奈良教育大を卒業後、大阪市内の中学校に保健体育教師として赴任、生徒指導主事として荒れた学校の再建にあたる。教職を辞した後の2003年に原田教育研究所を設立。ユニクロを始めとした国内500社、約10万人の社員教育に関わる。不登校児がネットで学ぶ「クラスジャパン小中学園」校長、ビジネス・ブレークスルー大学教授、三重県教育政策アドバイザーなどを務め、現在も教育の第一線に立つ。原田教育研究所の公式Webサイトはhttps://harada-educate.jp/

 あなたも“大谷マンダラ”を作ってみよう!! 原型となったメソッド「オープンウインドウ64」についてのセミナーが10月に行われる。部活動のあるお子さんも参加しやすい日程で用意。今だけお得に参加出来るので、ぜひチャレンジしてほしい。

①2021年10月9日(土)午前9時~10時30分(90分)
②2021年10月18日(月)午後7時30分~9時(90分)

詳しい内容、お申込みは以下のWebサイトまで
https://growith-harada.com/ow64

(羽鳥慶太 / Keita Hatori)

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