12球団最終指名から這い上がる苦労人 DeNA正捕手候補は阪神梅野も認める鬼肩の持ち主
ドラフトでは12球団最下位指名で入団 昨季イースタン・リーグで驚異の盗塁阻止率.619
この日は打撃でも、2点ビハインドの4回2死三塁でボテボテの三ゴロを放ち、一塁へのヘッドスライディングで適時内野安打をもぎ取った。「当たりとしては良くなかったですが必死に走りました」。ここで1点差にしたことが、結果的に8回のソトの逆転2ランにもつながった。
京都翔英高時代は、同級生に「京都のドカベン」の異名を取った現楽天の石原彪捕手が在籍しており、山本は外野手。BCリーグ・滋賀を経て、2017年ドラフト9位でDeNA入りした苦労人だ。同ドラフトでは12球団最後(育成は除く)の82人目の指名だった。
しかし、1軍では2試合出場にとどまった昨季、イースタン・リーグで驚異の盗塁阻止率.619をマークし一躍注目された。シーズンオフには、この日の対戦相手でもある阪神・梅野の自主トレに参加し教えを乞うたが、山本の“鬼肩”には梅野も目を見張った。
課題は.136の打撃ということになるが、昨季はイースタン48試合で.274、3本塁打をマークしており苦手なわけではない。打席に立つ機会を増やすことが先決だ。就任2年目となる来季に飛躍を誓う三浦監督にとって、今季残り13試合で成長を促したい正捕手候補だ。
※13時12分、一部を加筆・修正しました。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)