学童野球コーチの苦悩 レッド吉田が考える「強いチーム」と「弱いチーム」の差とは

自分の子どもが「本来進むべき方向から外れないように心掛けています」

 僕たちコーチや親は、自分が全て正解だとは思っていません。「子どもファーストとは何か」と考えると、実は難しいんです。人間教育なのか、野球を上達させることなのか、チームによって哲学は違います。何を持って「子どもファースト」とするのか、チームとして1本太い芯が必要だと考えています。過保護にするのは違うし、子どものためを思えば厳しさは必要です。

 この前の試合で、息子のチームは0-42で負けました。この結果の捉え方は、子どもや親によって温度差があります。うちは、プロ野球選手になると強い決意で練習しています。試合で負ければ何が悪かったのか、どこを改善すればいいのか考えます。他の子どもたちは必ずしもプロを目指しているわけではないので、自分たちの考え方を押し付けることはできません。

 他の子たちに強制はできないので、うちの子が本来進むべき方向から外れないように心掛けています。自分の中では目指す方向性はぶれていないので、息子には「プロになるんだから、他の人がどうしているかではなくて、自分がしっかりしないとダメだよね」と伝えています。

 学童野球で全員をうまくすることは現実的には難しいです。全員が全てのポジションをできたらと理想を持ってコーチを始めましたが、指導者が子どもたちの適性を把握する方が大切だと気付きました。肩が強い子は投手、空間認識能力が高い子には外野と、それぞれに向いているポジションを与えてチーム作りをしていくのがベストなのかなと今は思っています。

○プロフィール
レッド吉田 1965年10月30日生まれ、京都府出身。名門・東山高(京都)で1983年夏の甲子園に出場する。ゴルゴ松本とともにお笑いコンビ・TIMを結成し、バラエティ番組で人気に。野球が大好きで、5児の父としても奮闘中。三男・運(めぐる)くんをプロ野球選手にするために立ち上げたYouTubeチャンネル「レッド吉田の野球子育て奮闘記~めぐる巨人への道~」を開設中。

(First-Pitch編集部)

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