日米通算906登板の五十嵐氏が分析するドラフト 最下位も「ブレなかった日本ハム」

ヤクルト、ソフトバンク、MLBで活躍した五十嵐亮太氏【写真提供:サニーサイドアップ】
ヤクルト、ソフトバンク、MLBで活躍した五十嵐亮太氏【写真提供:サニーサイドアップ】

最下位でも即戦力ではなく高校生を上位で指名、変わらぬ日本ハムのスタンス

 支配下指名7人のうち6人を投手で固めた巨人も独特なドラフトだったが、五十嵐氏が「やっぱり上手い」と唸るのが日本ハムだ。

 1位には天理高・達孝太投手を単独指名。高校BIG3にこそ名を連ねていないが、細身で長身の体を上手く使った投球は「現時点での完成度は高くないけど伸びしろがすごくある」と指摘する。2位では千葉学芸高・有薗直輝内野手を指名。高校生2選手を上位で連続指名した点に、ぶれない球団の方針を感じたという。

「今年はリーグ最下位だけど、来年からいきなり上位を狙うようなドラフトはしていない。即戦力に走らずに、長期を見据えている感じが日本ハムらしいですよね。最下位だからと慌てず、優勝するタイミングを見据えながらドラフトしている感じがブレていない。

 下位チームで対照的だったのが、中日と西武。それぞれ外野手と左投手を即戦力で補って、来年から上位を狙おうという方針が見える。その中で日本ハムはスタンスを崩さなかったし、逆に“らしさ”が際立ちましたね」

 それぞれのチームが狙いを持って臨んだドラフト。その狙いが正しくチーム強化に繋がったのか、その答えは来年から徐々に明らかになる。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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