問題は野球指導者の方? 話を「聞いている子」と「聞いていない子」の違い

アスレティックトレーナーの川島浩史さん【写真:荒川祐史】
アスレティックトレーナーの川島浩史さん【写真:荒川祐史】

考え方を押し付けていませんか? 子どもに合っているものを考えさせる

 全員に同じ指導をするのではなく、個々に合った指導を心がける。そして、もう1つ。子どもたちにはポイントを絞って説明する。どんなに多くてもポイントは3つまで。1つ目のポイントを伝えて、子どもたちの理解度を見ながらポイントを増やしていく。ジェスチャーは大きめにしている。「目から入ってくる情報の方が理解しやすいので、見てイメージを膨らませて、説明が頭に入りやすいようにしている」と意図を説明する。

 パフォーマンスアップにつながる考える力を伸ばすには、日常の教育が重要になる。川島さんは「大人がすぐに答えを教えたり、理由を説明せずに叱ったりするのか、それとも、子どもたちに考えさせるように促していくのかで大きな差が生まれます」と話す。

 保護者に求められるのは「押し付けないこと」。保護者がテレビやインターネットで知った情報を鵜呑みにして、子どもにやらせるのは考える力が育たない。野球経験者の父親が、当時の教え方を子どもに伝えるのも逆効果だ。知識やトレーニングは10年、20年前と大きく変わっている。川島さんは「保護者自身も学び、実践して、子どもに合っているのかを考えてから子どもと共有していくのが大事」と訴える。

 川島さんが“考える習慣”の大切さを説くのは、子どもたちの将来を見据えているからでもある。社会人やプロまで野球を続ける選手は、ほんの一握り。大多数は野球とは関係のない仕事に就く。「社会に出た時に、先輩や上司に言われたことだけやるのか。それとも、自分で考えて利益を生み出すのかは大きな差になります」。溢れる情報を取捨選択し、判断するためにも「考える力」は不可欠。子どもたちの今は、未来につながっている。

【今なら登録無料で「200勝左腕が32年間をけがしなかったボール投げ方」配信中】
「TURNING POINT」公式LINE
https://lin.ee/dPKzOXj

 育成年代の野球現場に関わる人々へ向けた動画配信サービス「TURNING POINT(ターニングポイント)」が今秋スタート。元プロ選手、アマチュア指導者、トレーナーなど、野球を熟知した一流のアドバイザーがプレーヤーの技術や成長をサポートする指導・育成に特化した動画を配信。成功や技術だけではない多種多様なノウハウ」を発信していきます。

 今秋サービス開始予定の「TURNING POINT(ターニングポイント)」では公式LINEにて友だち登録を受付中です。LINE登録した方だけの特典映像やお得な情報を配信します。ぜひご登録ください。

(First-Pitch編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY