田中将大に“9億円”の価値はある? わずか4勝でもデータに表れる高い貢献度
1イニングあたりに出す走者を示す「WHIP」は山本由伸に次ぐリーグ2位
2021年のペナントレースも残すところあとわずかとなった。ここまでセ・リーグはヤクルトが首位に立ち、優勝へのマジックを7に減らし、パ・リーグはオリックスとロッテが首位の座を激しく争っている。
そんな2021年シーズンを迎えるにあたって、大きな注目を集めたのが楽天に復帰した田中将大投手だ。2014年に米国へ渡り、MLBの名門ヤンキースで7年間プレー。2019年まで6年連続で2桁勝利をマークし、NPB時代からの2桁勝利を11年連続まで伸ばした。そんな田中が年俸9億円(推定)というNPB史上最高額で8年ぶりに古巣に復帰した。
24勝0敗、防御率1.27という驚異的な成績を残した2013年以来となる楽天復帰。否が応でも高い期待を集めたが、ここまで21試合に先発して4勝7敗、防御率2.90。この結果だけを見れば、正直“期待外れ”と言えるかもしれない。ただ、今季の投球データや、セイバーメトリクスの指標などで分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)が算出している指標を見てみると、4勝という数字以上の田中将の貢献度が見えてくる。
今季の被打率は.225でリーグの先発投手で6位。1イニングあたりに出す走者を表す「WHIP」は1.01となり、これはパ・リーグではオリックスの山本由伸投手(0.86)に次ぎ、リーグ2位の数字になる。どれだけ勝利期待値を増減させたかの貢献度を測る指標「WPA」は0.98でこれはリーグ10位、楽天では則本昂大に次ぐチーム2番目だ。