22歳の元女子プロが「おじいちゃんと、ほのぼの」プレー 草野球の聖地で新たな使命

徳島県阿南市で女子野球の普及振興に携わる龍田美咲さん【写真:本人提供】
徳島県阿南市で女子野球の普及振興に携わる龍田美咲さん【写真:本人提供】

チーム名は「徳島インディゴlilies」、龍田さんは監督に就任

 チームの勝利と個人成績にこだわった女子プロ野球の4年間とは異なる新たな楽しみを感じている。「皆さん、気持ちに体がついてこないので、捕れそうで捕れないみたいな(笑)。勝ったらうれしいし、負けても笑いが出ます。珍プレーが多いのですが、一生懸命で全力というのは、年齢に関係なく、すごくいいなと思いました」と生き生きとした表情でその魅力を語る。

 龍田さん自身が初めて野球の楽しさを感じた瞬間は、小学2年生の時だった。「人数が足りなくて、初めて出た試合でフライを2つ捕ったんですよ。誰もが捕れないだろうと諦めた球を。それで勝ったので、周りが褒めてくれたのがうれしくて。そこから野球が楽しいと思うようになりました」。

 自身の経験を踏まえ、子どもたちにティーボールを指導する際に心掛けていることは、とにかく楽しんでもらうことだ。「楽しくなかったって思う子がいないように、できるだけみんなに話しかけるようにしています。野球に入るきっかけになればいいですね」と優しい笑みを浮かべる。

 9月に体験会を実施して立ち上げた女子中学生チームには「徳島インディゴlilies」と名付け、監督に就任した。「百合の花言葉は純粋。徳島県で純粋に野球を思う存分楽しんでほしいなと思います」と願いを込める。

勤務する徳島県阿南市は官民協同で野球による地域おこしを実現

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