22歳の元女子プロが「おじいちゃんと、ほのぼの」プレー 草野球の聖地で新たな使命

徳島県阿南市で女子野球の普及振興に携わる龍田美咲さん【写真:本人提供】
徳島県阿南市で女子野球の普及振興に携わる龍田美咲さん【写真:本人提供】

龍田美咲さんは徳島県初の女子中学生チーム結成へ奔走中

 今夏初めて阪神甲子園球場で開催された第25回全国高校女子硬式野球選手権大会決勝戦で、神戸弘陵は高知中央を破り、5年ぶり2度目の優勝を果たした。女子野球界にとって歴史的なこの一戦を神戸弘陵の1期生で初優勝時エースだった龍田美咲さんは、どんな思いで見つめたのだろうか。現在は徳島県阿南市の野球のまち推進課で女子野球の普及振興に携わる龍田さんが、これまでの野球人生と今後の夢を語った。前後編の後編。

 今年4月から徳島県阿南市の野球のまち推進課に勤務する龍田さん。幼稚園や保育園、小学校でティーボール指導を行いながら、県内初の女子中学生チーム結成に動いている。監督として来夏の全日本中学女子軟式野球大会出場を目指しており、地元の高校に女子野球部を創設する計画にも携わる。「女の子が増えているので、野球を続けていける環境をつくってあげたいなと思います」と熱い思いを吐露する。

 昨季限りで女子プロ野球を引退した22歳の龍田さんは現在、軟式野球も楽しんでいる。還暦野球チーム「加茂谷体協」に籍を置き、投手としてプレー。「知り合いがいて、現役時代から誘われていました。冗談だと思っていましたが、引退したらすぐに声がかかり、今はおじいちゃんたちと、ほのぼのと野球をやっています」と笑う。

 神戸弘陵で日本一になり、女子プロ野球リーグで2桁勝利を挙げたことのある右腕は「最初はなめてかかったんですけど、しっかり打たれました。普通に速い球は打ち返されるので、遅い球を練習しなきゃと思っています」と還暦野球の奥深さに驚いた。

チーム名は「徳島インディゴlilies」、龍田さんは監督に就任

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