本拠地とする阪神はリーグ最多の失策数 “甲子園の守備は難しい”は本当なのか?

阪神・矢野燿大監督【写真:荒川祐史】
阪神・矢野燿大監督【写真:荒川祐史】

阪神は甲子園で1試合平均0.716失策、他5球場では0.596失策

 2021年のペナントレースは残りあとわずか。セ・リーグはヤクルトが優勝へのマジックを3まで減らし、6年ぶりのリーグ制覇に迫っている。2005年以来、16年ぶりの優勝を目指す阪神は終盤まで首位に立っていたが、ヤクルトに明け渡す形となっている。

 阪神はここまでリーグ最多の85失策。リーグワーストの失策数は4年連続となり、守備力の改善は積年の課題とされている。ただ、以前にも記したが、奪三振数が少なく、また“ゴロピッチャー”が多いという阪神投手陣の特徴により、守備機会が多くなっていることも失策を増やす一因だと検証した。

 それに加えて、本拠地・甲子園が12球団で唯一、内野が土となっており、守備の難しさがある可能性も示した。では、本当に甲子園は守備の難しい球場なのか。他球団の守備成績も加味して、検証してみたい。

 今季、阪神は本拠地で60試合を戦い、43個の失策を犯している。1試合平均は0.716失策だ。他のセ・リーグ5球団の本拠地では、61試合で36失策となり、1試合平均は0.590失策。甲子園の方が失策率もやや悪くなっている。

実は甲子園よりもトータルの失策率が悪いマツダスタジアム

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