本拠地とする阪神はリーグ最多の失策数 “甲子園の守備は難しい”は本当なのか?
実は甲子園よりもトータルの失策率が悪いマツダスタジアム
では、他の5球団はどうか。甲子園での失策率が6球団の本拠地の中で最も悪くなっているのは巨人で1試合平均0.461個。広島(0.667個)とDeNA(0.778個)も2番目に悪くなっている。5球団を平均してみると、1試合平均0.529個。これはマツダスタジアム(以下:マツダ)の0.629個に次ぐ2番目の悪さとなる。
ここ3年を見てみると、阪神は本拠地での失策率が2020年でワースト、2019年もマツダに次ぐ2番目の悪さとなっている。他球団の平均値でも、甲子園は6球団の本拠地の中で失策率は下位3つに入る。ただ、3年ともマツダの方が失策率は悪い。甲子園は土のグラウンドでイレギュラーなどが起こりやすいのは現実としてあるが、大きな影響があるわけではない。
阪神の他球場における今季の失策率を見ると、甲子園だけでなく、神宮、東京ドーム、バンテリンドーム、横浜と実に5球場で他5球団の1試合平均を上回ってしまっている。こう見てくると、甲子園の守備は確かに簡単ではないが、抜きん出て難しいというわけではなく、守備力に大きな課題があることが分かる。
同じ甲子園を本拠地にしていながらも、2012年はシーズン69失策、2013年もシーズン64失策と、共にセ・リーグで2位の好成績を残していたこともある阪神。投手陣の特徴があれど、やはり守備力の向上は改善せねばならない大きな課題のようだ。
(Full-Count編集部)