792日ぶりに勝ったDeNA東克樹の本音「球速は100%でないという声もありますが…」
シーズン最終盤でお立ち台「泣く予定でしたが、涙が出なかった」
■DeNA 5ー0 中日(23日・横浜)
DeNAの東克樹投手は23日、本拠地・横浜スタジアムで行われた中日戦で、8回90球1安打無失点の快投を披露した。昨年2月に左肘内側側副靭帯再建術(トミー・ジョン手術)を受け、今年9月に1軍復帰を果たして3戦目。2019年8月23日の巨人戦以来792日ぶりの白星を挙げた。今季最終登板にして、来季へ向けて明るい見通しが立った。
「久しぶりにこの光景を見ることができて、泣きそうです」。入場制限の緩和を受けて1万5790人の観客が足を運んだスタンドを前に、お立ち台に上がった東は心境を吐露した。もっとも、実際に涙が頬を伝うことはなく、その後報道陣の前で「泣く予定でしたが、うれしさの方が増してきて、涙が出てきませんでした」と苦笑した。
2017年ドラフト1位で立命大から入団すると、1年目にチームトップの11勝(5敗)、防御率2.45をマークし新人王を獲得。順風満帆のスタートを切った。ところが、翌2019年は左肘のコンディション不良で4勝2敗、防御率3.76と低迷。20年2月にトミー・ジョン手術に踏み切り、同年を棒に振ったのだった。
今年7月にはイースタン・リーグで実戦復帰を果たし、7試合登板(3勝0敗、防御率1.95)を経て、9月28日のヤクルト戦で1軍復帰と順調にステップを踏んできた。3戦目で初白星に漕ぎつけ、三浦大輔監督も「内容は復帰してからずっと良かったが、白星が付くか付かないかで、気持ちが全然違う。これで来季が楽しみになる」と笑みを浮かべた。