オリックス山本由伸が「投手5冠」決定的 38勝、19完封など過去に達成したエースは?
2006年のソフトバンク・斉藤和巳氏は平成唯一の投手5冠を達成
オリックスの山本由伸投手は25日の楽天戦に先発し、4安打完封の快投を見せた。今季は26試合に登板し18勝5敗、防御率1.39、206奪三振、勝率.783、4完封で全てリーグトップの成績となり、15年ぶり史上8人目の“投手5冠”が決定的となった。
投手5冠は最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率、最多完封。プロ野球史上でもわずか7人しか達成しておらず、野手での3冠王に匹敵する希有なものとなっている。
初の達成者は巨人の沢村栄治氏。1937年春に30試合に登板し、24完投(7完封)、24勝4敗、防御率0.81、勝率.857、196奪三振と規格外の成績を残している。この年はノーヒットノーランを記録し、チームもリーグ優勝を達成。チーム勝利数は41勝だったが、半分以上の白星を1人で稼ぐまさに大黒柱の活躍だった。
その後は1938年にスタルヒン氏、1943年に藤本英雄氏と巨人勢が続き、1954年には中日の杉下茂氏、1959年に南海・杉浦忠氏。そして1981年には巨人の江川卓氏が20勝、7完封、221奪三振、防御率2.29、勝率.769の成績を残し球団4人目の快記録をマークした。
記憶に新しいのは2006年・ソフトバンクの斉藤和巳氏だろう。平成唯一の投手5冠となった右腕はこの年に26試合に登板し、18勝5敗、防御率1.75、205奪三振、勝率.783をマーク。沢村賞にも輝いている。