大谷翔平のわずか“1/3”　エ軍遊撃手の課題を米メディア指摘「安打は打つが…」

今季は164安打＆31四球「ヒットは打つが、出塁数が不十分」

　エンゼルスの正二塁手として活躍したデビッド・フレッチャー内野手は来季、遊撃手へのコンバートが検討されている。今年4月に5年総額2600万ドル（約29億6300万円）の契約を結んだ27歳は、球団の期待に応えられるのか。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は「フレッチャーは十分な打力をもたらして2022年のエンゼルスでレギュラー遊撃手になるだろうか？」との見出しで特集している。

　エンゼルスがフレッチャーを気に入る理由はたくさんある。誰に聞いても彼は素晴らしい同僚だといい、口数が少なくシャイで謙虚な選手だ。来季は遊撃手のレギュラーとして二塁からのコンバートも検討されている。ミナシアンGMは「（遊撃も）難なくこなせる能力があると思っている。二塁同様、遊撃でもハイレベルなプレーをしてくれると自信を持っている」と語っている。

　ポイントは打力と記事は指摘する。今オフのFA市場はバエズ（メッツ）、コレア（アストロズ）、シーガー（ドジャース）、セミエン（ブルージェイズ）、ストーリー（ロッキーズ）ら有力遊撃手が多い。彼らのOPS＋は平均レベルの100を超えているが、フレッチャーは71にとどまる。チームトップの164安打を放ったものの、四球数は31で、96四球だった同僚の大谷翔平投手の1/3以下で「ヒットは打つが出塁数が不十分」としている。

　今季のフレッチャーは157試合に出場して打率.262（626打数164安打）、2本塁打、47打点、15盗塁、31四球、出塁率.297、OPS.622。6月中旬から26試合連続安打をマークしたが、ラスト44試合では打率.150、OPS.377と苦しみ、32打数連続無安打も経験した。ジョー・マドン監督はレギュラーシーズン最終戦で「最近は少し運が良くないと思う。相手の守備も投手の攻め方も一定の対応方法になっている。しかし彼への信頼は厚い。来年は問題なく対応するだろう」と話した。悪球打ちで知られ、空振りも少ないフレッチャーのWAR（貢献度を表す指標）は平均以上。大谷と仲の良いことでも知られる27歳の来季が注目される。

（Full-Count編集部）