鷹・王貞治会長が指摘した今季の問題点とは? 4年連続日本一で生まれていた“緩み”
「特別チームアドバイザー」の肩書きが付き、より現場に近くなった王会長
ソフトバンクは4日、宮崎・生目の杜運動公園で秋季キャンプをスタートさせた。新たに「特別チームアドバイザー」の肩書きの付いた王貞治球団会長はグラウンドに出て積極的に動き、藤本博史新監督やコーチ陣とは意見を交わし、今季の問題点として「緩やかになっていたところがある」と挙げた。
アドバイザーとなり、これまでよりも“現場”に近くなった王会長は秋季キャンプ初日から精力的だった。練習開始前には全員の前に立って訓示し、練習が始まると、グラウンド上で藤本監督や新任の村上隆行1軍打撃コーチらと意見を交わし、選手たちにもアドバイスを送った。
積極的に動いた王会長は初日を終えると「もうひとつ踏み込んで監督、コーチ、選手たちと意見交換をしたいな、と思っていた。1軍を見てきて、現状というのは、藤本監督よりも知っている。藤本監督のやり方でやってもらいたいんで、僕らが見ていた感じを言った上でどういう方向でやってくれるか」と言及。今季の戦いを見て感じていた王会長なりの考えを首脳陣に伝えたという。
その中で王会長が感じていた今季の問題点というのはどこにあるのか。「やはりあまりにも4年間、日本一ということでいい流れの中で来ていたから、ちょっと緩んでいた、緩やかになっていた部分あると思うんですね」。4年連続で日本一となる中で、チーム全体に“緩み”があったのではないか、と指摘した。
例年であれば、これからクライマックスシリーズが待っていたはずのソフトバンク。それが一転して、“地獄”の秋季キャンプで汗を流すことになった。王会長は「クライマックスシリーズが始まる時に練習しないといけないということで、選手にとっては逆にチャンスなんだと感じて受け止めてほしい」。V奪回を目指す来季に向けて“実りの秋”となることを願っていた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)