鷹、“ほぼ全員”先発挑戦プラン 藤本新監督が四死球多すぎ投手陣に大胆改革案
「投手コーチには先発候補をどんどん増やしてくれ、とお願いしています」
今季4位に沈んで5年連続の日本一を逃し、現在、宮崎で秋季キャンプを行っているソフトバンク。第1クール3日目となった6日に藤本博史監督は来季に向けた投手編成プランとして、リリーフとしての役割が固まっている投手以外、全員を先発投手候補として練習させていく考えを披露した。
今季の途中からリリーフだった奥村政稔投手を2軍で先発登板させ、フェニックス・リーグでは田中正義投手も先発マウンドに上げていた藤本新監督。この日の練習後に「奥村は先発でも面白いと思うし、正義も先発で考えています。投手コーチには先発候補をどんどん増やしてくれ、とお願いしています」と、計画を明かした。
すでに首脳陣の間での意識共有はされており、森山良二投手コーチも「森やモイネロは1イニング限定で練習していくけど、他の投手は長いイニングを放ろう、と。全員先発のようにやりたいと考えています」と言及。奥村、田中のほかにも、今季1軍のリリーフで活躍した板東や杉山らもその候補。先発ローテの枠を、ほぼ全員の投手で争うことになる。
もちろん、チームの課題改善も忘れていない。今季はパ・リーグトップの防御率3.25、493失点を誇ったものの、577四死球は西武に続いてリーグで2番目の多さに。四死球が失点、敗戦に結びつくケースが散見され、藤本監督は就任会見でもその課題を指摘していた。
この日も改めて「無駄な四球を出さないとかね、そういうところを徹底的に。今年の反省である中継ぎ投手のイニング先頭の四球とかはなくしていきたいと、(投手コーチの)森山と斉藤に言っているので、重点的にやってもらいたいと伝えています」と語り、今キャンプで制球力のアップを投手陣には課すつもりだ。
森山投手コーチも「ストライクを簡単に取れるのか、変化球でストライクが取れるのか、低めに投げられるのか。それぞれで極端に練習していい」と、徹底して課題克服に注力することを推奨する。四死球が多くともリーグトップの失点数の少なさを誇っており、これが解消されれば、まさに鉄壁の投手陣が出来上がる。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)