ロッテ佐々木朗希が大舞台で見せた凄み 専門家が分析「ほぼ2種類で…末恐ろしい」
「ヨーイドンで159キロ」相手を圧倒しショックを与えた球威
「CS初登板とあって多少の力みは感じたが、しゃかりきになって投げていたわけでもない。スピードに関してはもう少し出せる余力があったと思う」と見ており、すぐにでも160キロを超える準備は整っているようだ。
井口資仁監督が短期決戦の初戦先発に、あえて高卒2年目の20歳を指名した理由もここにあるのだろう。野口氏は「何しろ、ヨーイドンで159キロですから。相手を圧倒し、ファーストステージを通してショックを与えることができる。一方、もし調子が悪くて打たれたとしても、ベテランのエースがやられるのとは違い、若い選手のチャレンジだと思えばチームに与えるダメージは少ない。第1戦先発起用は妙手だったと思います」と称えた。
今年のレギュラーシーズンでの佐々木朗は、11試合3勝2敗、防御率2.27。中10~14日のインターバルを空けて先発するケースがほとんどだった。しかし終盤には1度、中6日を経験。10月14日のオリックス戦で6回86球を投げ5安打無失点だった。野口氏は「残された課題はリカバリー能力のみ。もし来季、シーズンを通して中6日で回れる体力がつけば、いきなりオリックス・山本、ソフトバンク・千賀と最多勝争いをしてもおかしくない」と評する。
「ロッテがこのままファーストステージを突破すれば、佐々木朗には中6日で、13日のオリックスとのファイナルステージ第4戦に先発するチャンスが生まれる」と計算する野口氏。もうワンランク上の大舞台は、来季へ向けた格好の試金石となるはずだ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)