2年ぶり1軍復帰も「今年が1番下手くそ」 鷹・甲斐野央が思い描く進化した姿
キャンプで行ったサイドスローでのキャッチボールの意図は…
1軍復帰を果たせた喜びはあるものの、22試合で0勝2敗1セーブ4ホールド、防御率は4.35。安定感に欠き、失点する試合もしばしば。「フォームを変えて初めてシーズン戦ったわけで、いきなり上手くいくわけがない。今年の投げ方が1番下手くそな自分だと思って進歩しないといけない」と、己を見つめ直している。
投球練習中に見せたサイドスローでの投球にも意図がある。「全部が全部、誰しも色々考え方があって、合う合わないがある。僕の中ではサイドスローをする体の使い方というのがしっくり来ているので、その中でどんどん自分のフォームに落とし込んで、強いボールを投げられるようにと取り組んでいます」。下半身の使い方をヒントに、より良いフォームの構築に繋げようとしている。
どうしても、2019年の65試合の活躍を思い返しがちになるところだが、そこへの意識は消し去ろうとしている。「工藤前監督もおっしゃっていたんですけど、いい時の自分、いいシーズンを迎えたりすると、思っていなくても人間、馬鹿だから頭の片隅に残って慢心してしまう。まさに、その通りだなと。野球をやる上で謙虚でいなきゃいけないと思います」。初心に帰って、新たなスタート。その思いで秋のキャンプを過ごしている。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)