なぜレッド吉田さんは甲子園メンバー入りを叶えた? 大風呂敷広げた“目標の力”

吉田さんは猛者ぞろいの京都・東山高で1983年夏の甲子園メンバーに

 入学すると、想像通りすごい選手がたくさん野球部に入ってきました。有名シニア出身の3番打者やエース、中学時代に優勝経験があるキャッチャーもいました。ただ、入部して気付きました。甲子園切符を掴んでも、このメンバーと勝負してベンチ入りしないといけないんだと。

 中学の時の有名選手は入部してすぐに打撃練習でホームランを打っていました。僕は無名校でヒットを1本しか打っていないわけですから、レベルが全く違いました。硬式も初めてです。打撃練習をしてもヘルメットの重さに負けていました。でも、しばらくすると、才能のある選手が辞めていくんです。

 部に残っても怠ける選手も多かった。僕と同じくらいのレベルの選手は、あきらめて辞めていきます。僕は、地道に練習しました。今、負けていても、モチベーションさえ保ち続ければ、3年間で追いつき、追い越せると信じて練習しました。その結果、3年生の春にベンチ入りして、夏もメンバーに選ばれて甲子園に行くことができました。

 目標を設定する時に「背伸びをするな」と言われることがありますが、僕は大風呂敷を広げてもいいと思います。高校生までは「甲子園の優勝投手になる」というくらいの気持ちの方が能力が伸びて、可能性が広がるのではないでしょうか。

“言霊”という言葉がありますが、気持ちが夢を実現させる、目標を高く掲げている人には奇跡が起きると感じています。自信がないと、目標を口に出すのは恥ずかしいかもしれません。でも、口に出した方がポジティブにいられますし、社会に出てからもプラスになると思います。「日本一の会社をつくる!」と宣言するような人からはエネルギーを感じますよね。

○プロフィール
レッド吉田 1965年10月30日生まれ、京都府出身。名門・東山(京都)で1983年の夏の甲子園に出場する。ゴルゴ松本とともにお笑いコンビ・TIMを結成し、バラエティ番組で人気に。野球が大好きで、5児の父としても奮闘中。三男・運(めぐる)くんをプロ野球選手にするために立ち上げたYouTubeチャンネル「レッド吉田の野球子育て奮闘記~めぐる巨人への道~」を開設中。

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