グラブの硬式用と軟式用、本当の違いは? 専門家が語る買い替え時と“意外な”選択肢

硬式で軟式用グラブを使ってもよい?
硬式で軟式用グラブを使ってもよい?

硬式用を1つ買うより、軟式用を2つのほうが長持ち?

 野球の楽しさも、怖さも分かってきた頃、中学校に進み、体も大きくなり始めた子どもたちはどんなグラブを手にするべきなのだろうか。特に硬式野球でのプレーを選んだ場合、大きな疑問になるはずだ。

「自分に合っていれば、そのまま軟式用のグラブを使えばいいと思います。だって、軟式用の牛、硬式用の牛なんているわけないじゃないですか」と話すのは、ローリングスジャパンでグラブの企画を担当する日高泰也さんだ。

 では世の軟式用、硬式用のグラブは何が違うのかと言えば、革の“厚み”ではなく「なめし方」が違うのだという。オイルをどのくらい使うかによって、感じる革の硬さが変わる。「もし新しいものをというのなら、軟式用とされる中で、質のいいものを2つ。それをローテーションで使ったほうが、一つの硬式用を使うより長持ちすると思います」。

 ただ子どもは成長していく。握力が強くなってくると、より硬い革のグラブを扱えるようになる。グラブに入ったボールを“握る”ことなく持ち替えられるようになり、投げるまでの時間が短くなる。グラブを買い替えるタイミングがあるとすれば、硬式でのプレーを始める時よりも、こうして自分のプレーのレベルが上がったタイミングだ。

 硬式球にも“負けない”グラブとして推薦してくれたのが、ハイスペック軟式グラブの「PRO EXCEL」シリーズだ。革はより硬く、弾まないM号軟式球に対応しており、投手用、2サイズの内野手用、外野手用とポジション別に用意されている。

 また、長持ちさせるには使い方も大切だ。日高さんは「型はつけるもんじゃないんです。型をつけるから、型崩れが起こる」と言う。では、いつも使う自分の手の形をどうつけるかと言えば、日常のキャッチボールが一番だ。何も意識せず、捕球を繰り返すことで、グラブに自然と自分の型がついてくる。「時間をかけて作ったものほど、崩れにくいんですよ」天然の“型”に勝るものはない。

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