鷹はなぜ高卒1年目右腕と来季支配下契約結ばず? 球団が説明した思惑は…
履正社高では野手で、投手になってわずか1年足らずと経験の浅い田上
ソフトバンクは25日、ドラフト5位ルーキーの田上奏大投手に対し、来季の支配下選手選手契約を締結しないことを通達したと発表した。育成選手での再契約を打診しており、この件について井上勲広報室長は「じっくりと育成したいという球団としての意向」と説明した。
球団OB捕手の田上秀則氏を叔父に持ち、履正社高(大阪)から2020年のドラフト5位で入団した田上。高校での公式戦登板はないものの、身長185センチから投げ込む速球を評価され、投手としてドラフトで指名された。今季は1軍登板はなく、2軍で1試合に登板。この秋季キャンプでもボールの力強さは目を引いていた。
この日、報道陣に対応した井上広報室長は「昨夜、三笠GMの方から支配下選手契約を締結しない旨を伝え、バックアップはするので育成契約で頑張ってほしいと話をしました。投手としてプレーしている時期も浅いですし、じっくりと育成したいという意向がある。補強の枠もあって、支配下ではなく育成としてトレーニングに励んでほしいということ。彼には申し訳ないことと思っております」と説明した。
本格的に投手となってから1年弱しか経っていない田上。支配下契約から育成契約にするためには一旦は自由契約となり、他球団と契約を結ぶことも可能になる。井上室長は「現時点で来年1軍でやれる戦力かといえば、そうではなく、育成の方針を立てた方がいいという考え。一旦は自由契約になるわけで、他球団からオファーがあるかもしれないのは理解した上でのことです」と語っていた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)