勝利と出場機会をどう両立させる? 100人超えの巨大チームに学ぶ少年野球運営のヒント

勝ちにこだわるのは公式戦のみ オープン戦は出場機会を重視

 勝つことを最優先に考えて臨むのは公式戦のみ。オープン戦はとにかく平等に出場機会を設けるというのがこのチームの会長の方針です。狙いを問うと「選手は試合に出ないと面白くないし、オープン戦で出た結果から、自分の現在地を知ることもできる」と話してくれました。

 勝ちにこだわる公式戦では、さすがに選手起用に偏りが生じます。しかしながら、先立つオープン戦での結果があると、公式戦での出場機会の増減には納得する選手が多いようです。真摯に受け止めて発奮し、また次の公式戦に向けてオープン戦戦で結果を残そうと努力する子どもも多いそうです。

 また、戦力が分散することによって、各チームの監督は20人の選手だけで勝つにはどうしたらいいかを考え、選手は自分が最も輝ける役割を探すようになるという狙いもあるそうです。選手だけでなく、指導者にも選手起用の勉強をする機会があるチーム運営は斬新です。

 負けていい試合は1試合もありませんが、勝ちにこだわる場面を選ぶことは、100人を超えるチームの選手たちの出場機会とチーム内での競争をバランスよく保つ要素として大切だと言えそうです。

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