野球少年の“勉強嫌い”を予防 東大野球部前監督が説く「声かけ術」とは?
進んで机に向かわせるにはお手本を「一番いいのは親」
自分から進んで机に向かうなんて子はいません。だから勉強っていうのはこうやってやるんだよって、誰かがお手本を見せてあげなくてはいけない。それが誰なのかは環境によりますけど、兄弟でもいいし、近所の友達でもいい。一番いいのは親ですよね。
毎日10分でも親が机に向かって勉強する姿を見せれば、子どもも真似するようになる。親がスマホをいじってれば、子どももいじるようになるんです。
文武両道で勉強もスポーツもやるとなると、時間の管理が大事になります。子どもっていうのは本能的に行動しますから、好きなことを始めたらそればかりやります。小中学校のうちは親が時間の管理をしてあげなくてはいけません。
1日のうち、睡眠と食事の時間を除いた活動時間が小学生なら12時間、中学生は14時間、高校生で15時間くらいあります。これをどう割り振るかということになります。高校生であれば「七五三の法則」といって、7時間を勉強、5時間をスポーツ、3時間を自由時間に使うのが理想的です。
小中学生もだいたい同じくらいの割合で、ざっくりとした時間感覚を持ってスケジュールを立ててあげるといいんじゃないですかね。
○プロフィール
浜田一志(はまだ・かずし)1964年9月11日生まれ、高知県出身。土佐高校で野球部に所属し、東大理科二類に現役合格。野球部に入部し、4年時に主将を務めた。東大工学系大学院を修了後、会社員を経て1994年に文武両道を目指す学習塾Ai西武学院を開業。2013年から2019年まで東大野球部監督を務めた。
(石川哲也 / Tetsuya Ishikawa)
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