鷹ドラ4・野村勇がNTT西日本へ感謝 大逆転負けも「ここじゃないとプロにいけなかった」

NTT西日本・野村勇【写真:川村虎大】
NTT西日本・野村勇【写真:川村虎大】

NTT西日本はJR東日本東北に9回に4点差を逆転され、サヨナラ負け

 遊撃から呆然と立ち尽くしていた。10月のドラフト会議で、ソフトバンクから4位指名を受けたNTT西日本の野村勇(いさみ)内野手は、3日に東京ドームで行われた第92回都市対抗野球大会2回戦・JR東日本東北戦で4打数無安打に終わった。チームも6-7の逆転サヨナラ負け。社会人としての最後の大会が終わったが、出てきた言葉はNTT西日本への感謝の言葉だった。

 まさかの大逆転負けだった。9回まで6-2と勝利は目の前だったが、無死満塁から3本の適時打と押し出し四球で同点に。さらに再び満塁のピンチを背負うと最後は9番・金沢龍介外野手に左犠飛を打たれサヨナラ負け。「4番・遊撃」で先発出場した野村も、4打数無安打と結果を残せなかった。

「最後は力んでしまったのかな。力を出しきれませんでした」

 悔しい敗戦となったが「本当に成長できて、このチームじゃないとプロにはいけなかったと思います」とチームへの感謝を口にした。拓大から2019年に入社。当時は無名に近かったが、入社後に技術を磨き、プロ入りまで成長を遂げた。

 打てない時期もあったが大原周作監督は辛抱強く起用。パンチ力に磨きがかかり、以前は足の速さに任せていた盗塁も「スタートの仕方の技術が身に付いた」と成長を実感する。

「まだまだNTTで野球がしたかった」と本音も漏れたが、野村の野球人生はまだ始まったばかり。「また1からの勝負だと思うので、食らい付いて、頑張ってレギュラーを掴んでいきたい」。即戦力としての期待も高い右の好打者。この悔しさは、次のステージで晴らす。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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