ヤクルトOBが日本Sを回顧 「もう1人、MVP級の活躍をした選手」に挙げたのは?
MVP発表時にはCSファイナルステージに続き“ズッコケパフォーマンス”
史上稀に見る激闘となった「SMBC日本シリーズ2021」は、ヤクルトが4勝2敗でオリックスに競り勝ち幕を閉じた。MVPには中村悠平捕手が選ばれたが、かつてヤクルトの名外野手としてゴールデングラブ賞7回、盗塁王1回を誇った野球評論家・飯田哲也氏は「もう1人、MVP級の活躍をした選手の名前を挙げておきたい」と振り返った。
ヤクルトが20年ぶりの日本一を決めた、11月27日の第6戦。試合後のMVP発表直前には、塩見泰隆外野手が存在をアピールするかのように、するすると1人だけベンチの前に出た。そして中村の名前がコールした瞬間、がっくりと肩を落とし、周囲の爆笑を誘った。奥川恭伸投手が受賞したCSファイナルステージのMVP発表時にも思い切りズッコケたのに続く“お約束”のパフォーマンスだ。しかし飯田氏は決して冗談ではなく、塩見の働きを最大限に評価する。
第6戦では、両軍無得点で迎えた5回2死二塁のチャンスで、オリックスのエース・山本から左前へ先制適時打。1-1の延長12回、2死走者なしでオリックス6番手・吉田凌から左前打を放って出塁し、捕逸で二進。代打・川端の詰まった当たりの左前打で、決勝のホームへ頭から滑り込んだ
飯田氏は「川端のヒットで生還した、あの走塁が本当に素晴らしかった。レフトの吉田正がかなり前に来ていて、2死でスタートを切りやすかったとはいえ、打った瞬間、僕は正直言ってあれほど楽勝でセーフになるとは思わなかった。リードからスタートまで、全てが良かったのでしょう」と絶賛する。